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2005/06/20

子どもと学校の安全(6・17質問①)

 仙台市議会2005年第2回定例会、6月17日に私が行った一般質問について、何回かに分けて報告します。今日は、その1回目。子どもたちと学校の安全についてです。

 私達にも大変大きなショックを与えた、大阪府池田市の池田小事件(2001.6.8から4年が経ちました。この間、全国で学校をねらった事件が相次ぎ、子ども達の安全を確保することが仙台市にとっても緊急の課題となっています。

今年2月に大阪府寝屋川市の小学校で起きた教職員の殺傷事件では、「おとなの目と心で子どもを守れ」というばかりで「人も物も金もださなかった」と市当局の姿勢が問われました。事件のあった小学校に設置されていたインターホン、監視カメラは前の校長が私費で取り付けたもの、それも市からは「勝手に取り付けるな」と言われていたそうです。事件後全ての市立学校と幼稚園に予備費からの緊急支出で、防犯カメラ、カメラ付きインターホン、電子錠、非常警報ベルを設置しました。また、補正予算を組んで四月から全小学校に警備員を1人配置しています。もっと早く決断していれば、犠牲を出さなくても事件は防げたのではないかと悔やまれます。

子ども達の安全を守もろうとする時、学校への不審者の侵入による事件を防ぐ課題と、登下校時など地域の安全を確保する課題とがあります。この二つを混同すると、十分な効果もあげられません。この点で「まもらいだー」は、どちらの位置付けであるのか検討し、改善する必要があります。

 仙台市は、昨年から実施していた、学校防犯巡視員「仙台・まもらいだー」の派遣について、今年度は予算を半分に、そして来年度からは廃止する方針でした。これまで、3日に12時間程度、市立小学校と周辺地域の巡回をしていた「まもらいだー」は、今年は週に1回となりました。これは、保護者や子ども達の要求と、逆行する態度ではないでしょうか。学校や子ども達の安全をはかる分野は、あれこれの節約の対象にしてよい問題ではありません。

 

まず、学校の安全について考えます。子ども達にとって一番安全であるはずの学校が、不審者の侵入などにより脅かされる事態はあってはならないことです。必要な手立てを、これは明確に行政の責任でとらなければなりません。

学校自体の安全の決定打は人の配置を充実させることです。今、学校、特に小学校では、職員の数がギリギリにまで減らされています。校長、教頭を除くと授業時間中に職員室にいる先生は2、3人しかいません。校外で行なわれる会議や研修が頻繁にあるため、参加する先生の授業に穴埋めで入る先生も必要ですから、職員室はほぼ無人状態です。

危機管理のマニュアルを定めたり、インターホンなど機器を設置しても対応できる人がいなければ、まさに絵に描いたもちです。「監視カメラを設置しても、モニターを見ていられる人がいない」「5分おきに、来客がインターホンを押し、教頭が門の開け閉めに一日中往復している」など、笑っていられない実態が全国でも報告されています。

私は、仙台市として当面すぐにできることとして、安全のための人員の配置を求めます。大阪府のように、警備員を小学校に緊急に配置した自治体も増えています。幼稚園にも配置したところもあります。

日本教育法学会では、「学校安全法」を作って、安全を専門職とした職員を各学校に配備する制度を国の制度としてつくることを提案しています。学校と子ども達の安全を確保するためには、教職員や保護者・地域の力を合わせるにしても、その骨格となる人の配置やしくみは、国や地方自治体が制度として責任をもって役割を果たすことが必要だとの提案です。

大阪府の茨木市(いばらき市)では昨年7月から、全小学校に「受付員」を配置しています。シルバー人材センターに派遣を依頼しはじまった制度で、1校あたり3人がグループを組んで、「朝8時半から12時半」と「12時半から5時半まで」の2交代制で常駐しています。学校を訪ねて来る人は、正門近く受付員のところで名簿に記載、名札を着用し、要件がすんだら名札を返して帰ります。警備員としての専門性はなくとも、安全のための人が配置されることで安心が強まるとりくみです。経費も年間で警備員には450万円以上かかりますが、警備員を配置するよりは少ない予算で実現させたそうです。

仙台でも全ての市立学校と幼稚園に「受付員」を配置し、学校への出入りをチェックする体制が必ず必要になります。門に電子錠とカメラ付きインターホンを設置して、開け閉めを「受付員」が対応して行なうことで授業時間中の学校の安全を確保することを求めますが、いかがでしょうか。

保育所においても、「受付員」を配置し、インターホンを設置し、登退所時間以外は門に施錠して受付員が来訪者と対応することを求めます。合わせて、お答えください。

一方地域の安全については、どこの自治体でも苦労をしています。市民の協力を得なければならない課題ですし、これをやれば大丈夫という決め手がありません。地域における、さまざまな活動を活発にし、それぞれが地域における子ども達の安全の問題を意識して取り組んでもらうことで全体として安全を確保する方向です。

地域の安全についてのポイントの一つは、登校・下校時の安全確保です。保護者や地域の協力もここが一つの重点だと思います。各学校や地域でさまざまな取り組みが行なわれていますが、交通指導をおもな目的に長年続けられてきた活動の経験を生かして、発展させることは可能だと思います。市、および学校でできることとして、通学路の再検討や、集団登校が考えられます。保護者や地域の方が、安全確保に協力しやすい面も考慮して検討してはいかがでしょうか。

もう一つのポイントは、放課後の子ども達の安全確保です。地域での取り組みで的が絞りきれず、巡回や見守りでの一般的な「抑止効果」が限界とも言えます。しかし、市の従来の施策でも、学童保育の充実や、児童館などでの放課後の居場所つくりをすすめることは新たな意義が生まれています。保護者や学校が、それぞれの子ども達の所在や予定を把握する普段からの努力も必要です。「学校おわったら、今日はどうするの?」とひとりひとりの子ども達に先生が声をかけられるよう、少人数学級がこの面でも求められています。

 こういうポイントを頭において、市がやるべきこと責任を果たすべきことをはっきりと打ち出して実行していくことが、足らないところを市民の協力得て補っていく上でも大切な態度ではないでしょうか。「まもらいだー」のように市が警備会社と契約して地域巡視を行なうという施策も、市民の協力を励ます意味があると思います。「まもらいだー」は、廃止しないで続けるべきだと主張し続けてきましたが、先ほどの答弁で市長は、こういった意義を確認し、継続について検討する意思を表明されました。大変いいことです。それならば、今年度減額した分を元に戻し、巡回回数を増やすべきです。追加補正をおこなって今年度途中からでも急いで戻すべきです。この点を明確にしてください。お答えください。

 連日のように、仙台でも子ども達の安全を脅かす事件が報道されています。緊急事態だと受け止めて、打つべき手立ては躊躇せず打ち尽くす姿勢が、市長には求められています。提案を受け止め、実行にうつすことを求めますが、いかがでしょうか。

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 市の答弁は、「まもらいだー」は継続の方向での検討を表明しましたが、予算と巡回回数の復元についてはふれず、また、学校の安全での人の配置についても、「費用対効果」を考えなければならず検討していないというものでした。

 子どもたちと学校の安全を最優先にする市政こそ求められていると思います。

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