無料ブログはココログ

« おかしな事いろいろ-2 | トップページ | 大沢九条の会が結成総会 »

2005/10/08

市議会最終日 私は討論を行ないました

 約1ヶ月にわたった第3回定例会が終わりました。
 今議会では、スポパーク松森での天井落下事故をめぐってPFI手法導入を見直すべきとの議論や、狭すぎる児童館がなぜ建てられてしまうのか、など私も思いっきり質疑しました。今議会通しての、総まとめとして、10月7日の最終日、日本共産党市議団を代表しての討論を行ないました。

 討論の内容です。

      討  論        日本共産党市議団 花木則彰

              2005年第3回定例会  2005年10月7日

反対したのは23件中3件です 意外に少ないでしょ

 私は、日本共産党市議団を代表して、ただいま上程をされております23件のうち、第107号議案 平成16年度仙台市一般会計・特別会計歳入歳出決算認定に関する件、第112号議案 平成16年度仙台市ガス事業会計決算認定に関する件、および第115号議案 平成17年度仙台市高速鉄道事業会計補正予算(第1号)の3件に反対し、議第5号 仙台市健康福祉サービスに係る苦情処理に関する条例に賛成する討論を行います。

PFI手法は市民の安全に対する行政の責任まで、
民間に丸投げするもの


  今議会では、PFI手法の積極的導入を進めてきたこれまでの市の方針について、8月16日に起きたスポパーク松森での天井落下事故を踏まえさまざまな議論が行なわれました。
  一般的に市民の感覚では、契約の際、相手側の責任が明記されれば、有利であり安心できます。しかし、PFI手法では、本来行政が果たすべき利用者・市民に対する責任まで民間である相手側に丸投げするものになっていて、今回の事故についても、重大な反省が求められるものになっています。「法的な責任は事業者にある」と市当局は語る一方で、「市民に対する仙台市としての行政責任はまぬがれない」と言っています。それならば、行政責任を果たすための市の関与や、原因究明のための独自の調査はできるのか、というと、あちこちでPFI事業契約上の障害が立ちあらわれます。その障害を突破しなければならないはずですが、市の幹部を問い詰めると「そこまでやるのなら、PFI手法でなく、直接行政が行なっても同じ」という素直な声になります。こうした本音を市民には伝えず、たてまえだけの受け答えでは、事態の解明も本当の解決もはかれません。PFI事業の行き詰まりは明らかです。
  決算年度に約8億6000万円債権放棄をするに至り、当時の佐々木謙副市長が辞任する事態となった東北文化学園大学の補助金不正受給問題と合わせ、政策企画立案の根本に関わる問題として反省すべきです。

  スポパーク松森では、斜め振れ止めが「設計には入っていたのに施工されなかった」と言われます。ではなぜ、施工されなかったのか、予算の切り詰めがあったのではないか、など原因究明の焦点となっていることさえ「PFIだから市は調べられない」と担当者は答弁しました。また、事故の被害者である市民への対応も市が直接行おうとしません。市の施設でおきた人身事故として、市が責任をもった対応ができない理由も、「PFI事業だから」だと、明らかになりました。
  さらに、スポパーク松森の建設工事に関わった事業者のうち、第4次下請けが倒産をして、その下で働いていた業者に工事代金が支払われないトラブルが起きています。元請である杜の都JVは、未払いの解決に責任を取ろうとしていません。公共工事を市から直接受注した場合、元請責任を果たすのは当然ですが、PFIだと事情がちがうという受け止めのようです。発注者である松森PFI会社と、受注者・元請の杜の都JVは、中心的な構成メンバーが共通しているもとで、このような事態が起こっています。PFI手法では、様々な事柄が、民間任せ、事業者任せとなります。その民間事業者は、社会的責任を果たせる相手なのか。今回の事態は、大いに問題のある民間事業者であると物語っています。こういった会社に、このまま、今後15年間もの運営を任せることに重大な不安を抱くものです。財務面でのPFIによる契約の履行能力の再審査も含めて、この際根本的な見直しが必要です。

  新天文台は、教育・研究施設としての特質があります。安全への市の責任がいっそう強く求められる施設です。PFI手法による整備を見直して、施設は普通建設事業として整備すべきです。運営については様々な民間からの提案も生かして、一部業務委託、NPOなど市民参加型の運営も取り入れつつ、市の直営方式を堅持すべきです。

  野村学校給食センターの移転・建設について、当局はPFI手法導入ありきの姿勢です。子どもたちの給食の安全と安定供給に、市が第一義的な責任を果たすものに、ならないのは問題です。PFI手法によらない整備を求めます。

  あわせて、宮城野区文化センターでは、今回の事故を教訓にPFI手法導入にとらわれない再検討を行うことを求めます。

焼却工場の事故も忘れてはならない問題が

  決算年度、最後の日に起きた新松森工場での事故は、市民生活にも大きな影響を与えました。大型焼却施設一本やりの方針を貫くために、市はダイオキシン濃度0.01ng以下という厳しい基準を要求水準にしました。これをクリアするために、いまだ技術的に未確立の大規模な触媒反応塔を設置することになりました。信じられないようなミスが重なって、この触媒反応塔で異常反応が起き、大量の煤塵とともに、市長が約束をした0.01ngを大きく超える濃度のダイオキシン類放出もありました。
  事故の背景に大手メーカーの談合疑惑への市の対応の甘さや、建設費が10%もダウンした内訳について十分把握できていないなど、チェックの弱さがあったことも反省しなければなりません。
  周辺住民の不安や反対の声を押し切って進めてきた結果の事故です。反省を求めて、新松森工場建設費に反対します。ゴミの減量化、できる限り燃やさないためにも分別の種類を増やし市民の協力を得ることが大切です。まず、紙ゴミ、プラゴミを燃やさないことで、焼却量の大幅削減に取り組むことを求めます。

「三位一体改革」で
国からのお金が仙台市は百億も削られた

  今議会、市の収入を増やす努力について多くの議論がありました。私たちは、収入の問題での最大課題は、決算年度で100億円の減収となった「三位一体改革」による国からの財政削減にあると主張してきました。「三位一体改革」推進を唱え、目の前で市の収入が大幅に削られるのを看過する一方で、そのツケを市民に回すことはやめるべきです。
  小学校・中学校の理科教育備品費が、決算年度の予算で前年の半分に減らされました。理由は、「国が認める額が減って、市が予算をつけても使えないから、実態に合わせた」といわれました。ところが、決算を見ると、さらに半分しか使われませんでした。今年度の予算では、その実態に合わせて、16年度予算の半分になっています。国の無責任な削減に、市も歩調を合わせる結果です。市が単独ででも必要な予算をつけ、教育のための備品は整備すること、そして国の三位一体改革に明確に反対することが求められます。

  公共投資のあり方を、大型プロジェクト中心から、地域経済に役立つ、身近な公共事業中心に切り替えることが大切です。リフォーム助成など、地域経済への経済波及効果が大変大きいことが、各地で実証されている施策を、思い切ってすすめるべきです。
  アエルビル建設での失敗に加えて、仙台港背後地や「あすと長町地区」の土地区画整理事業、さらに仙台空港アクセス鉄道など大型プロジェクトが市財政の大きな重石となっています。この重石を取り除けば、市民の暮らしのための施策をもっと大胆に行うことができます。地下鉄東西線の建設・推進に、市民の半数が不安や反対の声をあげているのも、財政負担が他の施策におよぼす影響を心配してのことです。
  アクセス鉄道では、このまま開業されれば、踏み切りの遮断時間が延びて、数万人の市民の通勤通学に支障が広がることも明らかになりました。県と市がムダつかいで足並みそろえる関係はやめるべきです。市長も知事も新しくなるこの機会に、思い切った見直しを求めます。
  市役所庁舎の耐震化について、平成16年度に整備基金を創設して毎年10億円の積み立てを始めました。市民の暮らしのための予算は削りながら、市庁舎の建て替え・新築を行なうことに批判が高まりました。私たちが当初から指摘してきたとおり、当面は耐震改修工事で安全を確保し、建て替えまでの時間的余裕を持たせる方向で、市の方針変更も表明されました。確実な方針転換を求めます。

  今議会は、新市長を迎えての初めての定例会となりました。単に昨年度の決算に留まらず、3期12年の前市政の検証と、今後の課題が議論されました。梅原新市長が、議会での議論を真摯にふまえて、市政運営に当たっていただくことを強く期待します。

議案について、
態度とその理由を具体的に述べます


 以下、議案に沿って態度を述べます。
  第107号議案のうち平成16年度仙台市一般会計歳入歳出決算中
  第2款総務費では、企画費・事業手法等調査費は、市民の安全までも民間に丸投げするPFI手法の問題点を明らかにできず、積極的導入を進めてきたことに同意できません。市民生活向けのサービス・予算を削る一方で、役所の建て替えは急ぐという、市庁舎整備基金創設と、積み立て金支出に反対します。
  第3款市民費では、PFI手法での整備を決めた宮城野区文化センター整備推進費に反対です。
  第4款健康福祉費では、低所得者などへの見舞金の縮小・廃止、および68・69歳健診を有料化したことに反対します。
  第5款環境費では、新松森工場建設費に反対します。PFI手法による整備を進め、天井落下事故をひきおこしたスポパーク松森=松森工場関連市民利用施設整備推進費に反対です。
  第6款経済費では、依然として行なわれ続けているアクセルビル展示スペース借用は、第三セクターFAZ会社の赤字補填であり、同意できません。
  第7款土木費では、仙台港背後地土地区画整理事業負担金、あすと長町地区の土地区画整理事業推進費、および、地方特定道路事業費に反対します。また、道路橋りょう費のうち国直轄道路事業負担金は、本来国が負担すべきものであり、反対です。仙台空港鉄道株式会社出資金及び仙台空港線整備費補助金、青葉山公園整備推進費のうち追廻地区に関する部分、都市計画街路事業費のうち仙台北部共同溝および川内南小泉線安養寺工区に同意できません。
  第9款教育費では、PFI手法で整備する天文台移転建設費に反対します。小学校・中学校の理科教育備品等整備費の削減に反対します。
  歳入につきましては、以上の事業に関わる、第17款国庫支出金、および第24款市債について反対します。

  第107号議案中 平成16年度仙台市都市改造事業特別会計歳入歳出決算では、市債管理基金から駅北部第一南地区・アエルへの借入金9億8600万円は、事実上アエルへの赤字補填であり、反対です。

  第112号議案 平成16年度仙台市ガス事業会計決算認定に関する件では、工場用地の売却にあたって、代金から控除した既存建物の解体費用などが不当に高いため、ガス会計に数億円の損失を与えたと言う認識から、不同意を表明し反対します。
 
地下鉄東西線、
市民合意にこそ努力すべき


  さて、第115号議案 平成17年度仙台市高速鉄道事業会計補正予算(第1号)についてです。これは、地下鉄東西線の本格着工ための予算第一号となります。動物公園駅から国際センター駅手前の区間4.3kmについて、設計・積算・発注・施工監理を、元の鉄建公団である、独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構に323億7000万円で委託するための、債務負担行為を認める議案です。
  先の市長選挙の結果を見ても、いまだ市民の地下鉄東西線に対する意見は二分しており、コンセンサスができていないことが明らかです。だからこそ、市長が今取り組むべきは、市民との合意つくりです。それなしに、委託契約を先行させるべきではありません。本議案に反対します。

議員提案を今議会も行ないました
「福祉オンブズマン」条例

  最後に、議第5号 仙台市健康福祉サービスに係る苦情処理に関する条例に賛成討論を行います。 2000年12月議会に日本共産党市議団が福祉オンブズマン制度を提案して以降、障害者支援費制度をはじめ、事業者と市民が契約を結んで提供される健康福祉サービスが拡大しています。今月1日からは、介護保険制度が改悪され、施設入所者への居住費・食事代がホテルコストと称して負担増となりました。負担が重過ぎて施設を退所せざるを得ない深刻な事態が全国で起きています。先の国会で廃案になった障害者自立支援法も、現在開会中の臨時国会に再提出され、障害者の生活も自立も奪う「受益者負担」に障害者の方々を含め、多くの国民から厳しい批判と怒りの声が高まっています。
  市民が福祉サービスを利用する際の苦情は、直接いうことが難しく、潜在化する傾向があります。本条例は、市が苦情解決のための窓口を設置し、専門性と関与権限を持った福祉オンブズマンを置くことで、市民の権利擁護と福祉サービスの充実をはかろうとするものです。
  社会福祉法が改正され、苦情処理のための第三者委員会を置く社会福祉事業者が増えていますが、その元でも、全国で行政オンブズマン、福祉オンブズマンを新たに設置する自治体が広がっています。今、求められ必要とされている制度です。導入の際、どこの議会でも福祉オンブズマン制度に反対する意見はなく、どの会派・党派も賛成して採択されています。反対する理由は見当たりません。
  やむにやまれず、福祉サービス利用者の苦情相談に乗り出したNPO法人などからも「行政が予算もつけてきちんと取り組むべき」という声が上がっています。わたしは、本条例に賛成するとともに、議員のみなさんの賛同をよびかけます。

  以上、討論といたします。
  ご清聴ありがとうございました。

|

« おかしな事いろいろ-2 | トップページ | 大沢九条の会が結成総会 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47498/6300678

この記事へのトラックバック一覧です: 市議会最終日 私は討論を行ないました:

« おかしな事いろいろ-2 | トップページ | 大沢九条の会が結成総会 »