東北大学「研究推進・知的財産本部」でお話を伺いました
福島市議と私とで5日、東北大学の研究推進・知的財産本部 本部長の庄子哲雄教授にお話を伺ってきました。国立大学法人 東北大学 研究担当理事の教授です。
仙台市では、地域経済の活性化策として、フィンランドとの福祉分野での共同研究や経済協力協定をむすんだり、大学の先進技術を生かすとしてMEMS(微小電気機械システム)コンソーシアムの設立をしたりということが、重点施策になっています。これまでも、18年前からインテリジェントコスモス構想が進められてきたり、大学発ベンチャーに期待を寄せたり、という流れがありました。
しかし、どうも市の側に十分な考えや、展望がないまま進められているように感じられます。では、大学・研究者の側の、考え方や展望はどのようなものなのか、「直接聞きに行ってみよう」と大学に電話して、会っていただくことになりました。
東北大学が独立行政法人化するときに、「国際と地域に開かれた大学をめざす」というテーマをかかげたこと、卒業生が東北に残らない→東北の産業が興らない→卒業生の就職先が無い→・・・という悪循環からアップワードに切り替えること、大学としての体制も今年度にはいってからも大きく整いつつあること、などを説明してもらいました。
私たちが、感じていた「東北大学の先生たちは世界を見ていて、地元はあまり見てくれないのでは?」「世界最先端の技術があっても、それを活用できるのは中央の大企業で、地元の中小企業には『敷居が高い』」などの疑問にも、どう改善しようとしているのかわかりやすくお話をしてもらいました。
大学としては、研究で得た「シーズ(種)」を企業化するプロジェクトをNICHe(ニッチェ)が担い、地域の企業などからの大学の研究成果へのアプローチは研究推進部で担う方向で体制を整備中だとのことでした。私たちが、もうひとつの方向が必要と感じていたことと一致した内容です。
大学が各研究者の研究内容をデータベース化して対応しようとしている時、行政の側も地場産業の現状把握をつよめデータベース化し活用することが必要だと思います。市の大学任せの姿勢をかえなければならないと改めて感じました。
今、大学では「責務相反・利益相反」ということが課題とされ、東北大学ではそのための委員会でガイドラインが作成されているとのお話も伺いました。自分たちの研究を社会に役立てようとすれば、単に社会一般への貢献というわけには行かない、ひとつひとつのケースについて評価をしながら積み重ねていく中で、規範が形作られると努力中。
各研究者は「自由な研究」を進めながら、大学全体としては知的財産を社会に還元する取り組みを行うという、新しい課題なのだという、大枠の考え方を理解できました。
« 雪です 冬です | トップページ | スポパーク松森 プール再開を前に視察 »
「子育て・教育」カテゴリの記事
- さあ、最終日!熱く訴え駆け抜けます!(2015.08.01)
- 仙台市会議員選挙が始まりました。花木則彰の活動予定です。(2015.07.24)
- 平和な学区(?)だからこそ、子どもたちのために地域の力を!(2015.06.04)
- 仙台市の保育所待機児童 今年も増加! 待機児ゼロに後ろ向きな市長 公立保育所廃止を進めているから(2015.05.24)
- 「教育の機会均等」お金の心配なく学べる社会にしたい(2015.04.16)
「経済」カテゴリの記事
- 佐藤正明弁護士出馬!大企業応援の村井県政から「あったか宮城」へ(2013.09.24)
- 参議院選挙共産党への期待の高まりを感じます 次は仙台市長選挙です(2013.07.22)
- 仙台市議会(6月議会)終了、奥山市政からの転換が必要です(2013.06.30)
- 津波で被災した仙台市農業園芸センターを、東部農業の復興に役立てたい(2012.11.26)
- 農業振興策は奥が深い 地域経済活性化特別委で北海道視察(2012.07.13)
「出合った人びと」カテゴリの記事
- 戦争法案 何としても止める!雨の中仙台で3500人(2015.09.08)
- さあ、最終日!熱く訴え駆け抜けます!(2015.08.01)
- 元自衛官、日本共産党土浦市議の井上圭一さんに応援をいただきました(2015.07.31)
- 事務所前での朝立ち 少しずつ反応がよくなっています(2015.07.30)
- 7/29(水) 街頭演説日程 元自衛官の井上圭一土浦市議の応援も(2015.07.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント