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2007/12/07

大型開発事業には巨額の税金投入、市民には市民センターの暖房機修理さえガマン

 今日、仙台市議会本会議で、一般質問に立ちました。
             映像はこちらから(WMP)

アエル事業の問題点と教訓
 住民追い出しとなった「第二種再開発事業」
 多額の税金投入による財政と市民の暮らしへの圧迫
 市政の大きな汚点、汚職・利権の舞台

市財政を苦しめる大型開発事業の抜本的見直し
 市民にとって二重のムダづかいとなる仙台港背後地事業
 あすと長町の事業実態を明らかに

政府「都市再生」と梅原「都市ビジョン」
 地域経済の基盤の売り渡し
 アエル事業の教訓を生かす税金の使い道の切り替え

 市街地再開発事業では総事業費は累計1720億円にもなっています。そのうち、税金で支出は、累計で742億円です。総事業費の43.1%を税金で負担した。
 土地区画整理事業では、これまでの90事業に出した税金が、総計仙台市は372億円です。現在進行中は、市施行で総事業費は、1553億円、市が負担する額は、総計1020億円。組合施行の事業も9つあり、847億円の事業費に対して、市は86億円の補助。
 仙台港背後地では、仙台市が出す予定の補助金などは、179億円です。
 あすと長町は、市は585億円、総事業費の49%を出すことになります。

 すでに出すことが決まっているお金だけで、仙台市の支出分は、2984億円。こういった支出が、借金を増やしてきました。
 市街地再開発事業と土地区画整理事業は、全く必要ないと言っているのではありません。しかし、あまりに多額の税金を使う事業になっており、市財政の困難の最大の原因なので、抜本的な見直しが必要です。

 その一方で、市民センターのホールの暖房機が7台中6台壊れているのが6月に分かっていたのに、「予算がないから」と放置。管弦楽のコンサートをするのに、手がかじかんで演奏できず、ホッカイロを配ったという話です。税金の使い方を切り替えなければなりません。

市長、当局の答弁は、
 アエル事業での反省は全く述べず、
 仙台の街を国内外の資本に売り渡すことにも「地域経済と市民の利益になる」と強弁。市長は途中で、答弁拒否状態に・・・。困ったものです。

質問原稿は(続きを読む)に

 

2007年第4回定例会 一般質問 
2007.12.7  by 花木則彰

 日本共産党の花木則彰です。

 私たちが、この間、税金の無駄遣いと批判し続けてきたアエルビルで、売れ残っていた保留床がようやく売却できるようになりました。私は、この機会に、アエル事業の問題点を整理しておきたいと思います。

 アエル事業の問題点の第一は、住民の声を生かした再開発ではなく、住民追い出しの事業として進められてきたことです。

もともと島野市長時代に、X橋周辺のこの地域の再開発について、住民アンケートをとって、「住み続けたい」「この地域で商売を続けたい」という住民の声を生かす構想が立てられました。住民の移転先を確保して再開発をすすめるために、国鉄宿舎跡地も含めた都心居住型の住宅地区と、商業地区を合わせて整備をする計画でした。

 ところが、その後の石井市長は、プラザ合意による日米政府の自治体への大型公共事業押しつけ政策を、積極的に受け止め、より、ゼネコンなど大企業のもうけとなるよう規模の拡大をすすめました。住民のための地域づくりを後景に追いやったのです。そして、ゼネコン汚職が発覚しての逮捕です。

汚職事件のあと「見直し」を公約して当選した藤井前市長のもとでも、結局「見切り発車」となり、住民や市民は置き去りにされました。

アエル事業は、市自らが施行者となり、市内13の再開発事業の中で唯一、「第二種事業」として行いました。再開発前の土地や建物の権利者には再開発ビルの床の権利を与えることを原則とした「第一種事業」ではなく、いわゆる「地上げ方式」と呼ばれ、再開発事業前の権利をいったん市が買い取り、入居希望者にだけビル床を譲渡する方式です。

84年当時、土地や建物の所有者、借地、借家人は合わせて173名いました。それが、ビルが完成して事業も完了となった983月には23名に減り、今日ではアエルで商売を続けているのは、たった2名のみとなっています。まさに、住民追い出しの再開発事業だったと言えるのではないでしょうか、伺います。

 問題の第2は、収支の見通しもないまま、事業を進めたために、市の財政、市民の暮らしに多大な圧迫を与え続けたことです。

アエルの保留床が計画通り売れても、総事業費7464100万円に対して、税金が補助金・負担金として234億円も使われています。加えて、情報産業プラザ用の床を約90億円のお金を出して買いました。これだけでも大変な財政的負担なのに、さらに、保留床が売れず、そのつけは仙台市が、つまり市民が払うことになりました。

 「こんなことは誰も予想しなかった」とは言わせません。

当時、「エアポート、シーポート、さらにテレポートが必要。情報発信の港だ」と膨らんだクロップス計画に、市民からも「無謀な計画に踏み込むべきでない」との声が上がっていました。藤井前市長が選挙で「見直し」を公約したのも市民の世論が大きかったからに他なりません。

私たち日本共産党も、議会でたびたび、問題点を指摘し、やめるよう強く求めていました。

しかし、そうした声に耳を貸さず、市は強行しました。結局、自治体が、開発会社の役割を担って、ゼネコンの仕事作りのためにオフィスビルを建てて、次には、出来上がったビルの床を売るために不動産会社の役割を果たすという事態になりました。さらに、売れ残った保留床を、クロップスという管理会社を作って賃貸で管理運営し、赤字が出ても「心配ない、仙台市で出すから」という大変気のいい大家さんの役割も果たしてきました。

昨年度までの赤字補てん分143億円と今年度予定していた44億円も含めると、総額500億円を超える税金を、最優先で、有無を言わさずつぎ込みながら、一方で市民福祉を犠牲にしてきたその責任は、いったい誰がとるのでしょうか。

市側の言うままに、追認してきた自民・公明・民主・社民の各会派、日本共産党を除いてオール与党となっていた議会の責任も重いものがあります。

アエル事業の教訓は、自治体本来の仕事ではない、開発会社、不動産会社のような仕事を二度と行なわないということです。いかがでしょうか、市長に伺います。

問題の第三は、アエルビルが汚職・利権の舞台となったことです。

93年現職であった石井市長の逮捕という前代未聞の、市政にとって大きな汚点となったこの事件を、しっかり受け止め、市政運営に生かすことは、これからも、大事なことです。

周辺市町の合併を強行し、政令指定都市化を強力に進めた石井元市長に、公共事業での便宜を図ってもらおうとして、ゼネコン各社が群がりました。「受注額の3%が相場」と言われた裏金、バックマージンを石井元市長が受け取る構図も出来上がっていたと言われます。

この汚職・利権構造の中で、仙台市の公共事業発注高もゼネコン各社の願いのまま膨らんでいきました。アエルも31階というゼネコンしか建てられない規模で、莫大な事業費用を要する事業計画へと膨らんでいきました。

仙台市において、二度とこのような汚職・腐敗事件を起こしてはなりません。談合をなくし、入札の公平性・透明性をいっそう確保することや発注をめぐり、市幹部や政治家の介入をなくす努力が引き続き必要です。

梅原市長は、そのために、どのような努力、工夫を行っているのか、伺います。

現在、仙台市の財政を苦しめている大きな要因は、過去の大型開発事業がつくった、借金の返済がかさんでいることです。

二市二町の合併当時、年間200から300億円だった公債費が、現在は600から700億円という水準に達しています。普通建設事業費など投資的経費をそれまでの2倍ほどに伸ばし、財源として市債の発行を進めたからです。

開発事業の中心は、市街地再開発事業と土地区画整理事業です。

77年以来これまで13地区で市街地再開発事業は行われてきました。

当初の駅東スカイビルやパルシティ、一番町141ビルは公益施設の整備が目的の一つでした。パルシティには約7億円、141ビルには9億円の補助金がでており、総事業費に対する割合は、一割から一割五分程度でした。まだ、自治体として行うことの公益性をそれなりに見出すことが出来ます。

しかし、その後、政府の規制緩和・誘導策により、補助金の占める割合は、どんどん大きくなりました。河原町のツインタワーは18億円。市役所前の三菱パークビルヂングには、20億円という多額の税金が使われ、補助率も二割を超えています。

そして、アエル事業では、234億円と31.4%で3割を超えました。北仙台駅プレイスでは、59億円、32.7%、花京院スクエアも49億円、31.0%となっています。

30年間で、市街地再開発事業の総事業費は累計 1720億円にもなっています。そのうち、税金で支出された補助金と負担金、買い取った保留床を合わせると、累計で742億円にも上ります。総事業費の43.1%を税金で負担したことになります。デベロッパー側から見れば、「公共的な理由」を見つけ出しさえすれば、事業費の3割・4割も税金から出してもらえる、おいしい事業となっていたのではないでしょうか。このように、総事業費に占める補助金の割合が増えてきたのは、市街地再開発事業の目的が、曲がりなりにも公共施設を生みだすものから、ゼネコンやデベロッパー支援へと大きく変質した現れと言えます。

土地区画整理事業も同様です。

これまで事業が完了した90の土地区画整理事業に出した税金が、総計764億円、うち仙台市からの支出は372億円です。現在進行中の事業のうち、市施行では、荒井、仙台駅東第二、富沢駅周辺という3つがあります。この3つだけで、総事業費は1553億円、うち市が税金から負担する額は、総計1020億円になる計画です。

道路や公園の整備、道路の立体交差化などを進める場合、移転保障など買収の手法で行えば、応分の負担で、計画的に整備ができます。

土地区画整理事業によると、広い地域の住民全体を巻き込んで、減歩の強制など長年にわたる苦難を住民に押し付けることになり、住民本位のまちづくりの手法とは言えません。

土地区画整理事業は、保留地を売って事業費をまかなうものです。土地の値段が右肩上がりに上がる時期には、有効だった手法も、いまや時代に合っていないことは明らかです。ビルの保留床を売る市街地再開発事業も同じです。

これからも、中心部市街地再開発や地下鉄東西線沿線での区画整理事業などに、

次々と税金投入が行われようとしています。

このような、多額の税金を投入する事業は、抜本的に見直すべきです。

いずれも、基本的には民間資本ですすめる事業として捉えるべきです。行政は、まちづくりの視点から、その地域にあったルールをつくり、まちづくりを誘導していくために必要な役割に徹するべきであり、税金投入は最小限にとどめるべきです。

まちづくりの、主役は住民です。ところが、これらの事業手法は、住民を追い出しながら、デベロッパーやゼネコン、銀行だけがもうかり、自治体は借金づけになるものといっても過言ではありません。

抜本的な見直しを求めますが、いかがでしょうか。伺います。

アエルがひとまず、かたづいた今、仙台市にとっての重荷は、何といっても、県が施行者となり、市が半分の負担を負っている「仙台港背後地」土地区画整理事業と、都市再生機構(UR)に丸投げしている「あすと長町」です。今後の市財政を大きく左右する問題といえます。

この二つの事業について、私たち日本共産党は、事業の見通しや、市の財政負担について市民に分かりやすく説明されていないことを当初から指摘してきました。そして、自治体の本業である市民の暮らしを支える仕事に、圧迫を加えることになるので、行うべきではないと一貫して主張してきました。

仙台港背後地では、総事業費は6257900万円で、今年度末で事業費ベースの進捗率は93%になるといわれています。しかし、保留地処分の進捗率は、まだ20%です。この事業に仙台市は、179億円の補助金を出す予定です。加えて、13億から20億ほどの価値しかない土地を、活用の目的も定まらないのに57億円で購入した支出なども加わります。

このムダづかいに仙台市が付き合うことは、市民にとっては県税と市税のムダづかいという二重の被害をこうむるわけですから絶対に許せません。公共目的のセンター地区の位置付けも、いつの間にかショッピングセンター、アウトレットモールなどとなり、市中心部の活性化を願う市民の立場とはどんどん離れていっています。これ以上の、税金投入をやめるよう、この事業からの撤退を求めますがいかがでしょうか。伺います。

あすと長町は、2005年にトーキン工場が計画区域からはずれたために事業費総額は11888000万円と変更前に比べて100億円ほど減りました。

しかし、国や市の税金でまかなう補助金は逆に増えて7835500万円となり、公共施設管理者負担金と合わせると8467300万円にのぼります。税金による負担割合は、なんと71%です。そのうち市は585億円、49%を出すことになります。

事業計画では、保留地処分金が計画全体の事業進捗率にほぼ見合う形で進んでいるように出されています。議会にも、そういう報告でした。

しかし、実は、URからの立て替え金もこの保留地処分金に加えていたことが私たちの調査で明らかになりました。2005年度までに、累計2388000万円の保留地処分金が計上されています。ところが、URの説明では、全部立て替え金だと言うのです。

実際に売れた保留地は05年度までで面積では約6%、金額ベースでは192000万円、計画の5.6%ほどになります。少ないとはいえ、売れた金額を「端数のようなものですから」と切り捨てる対応には驚きました。

こちらも、保留地の処分が計画通りには進まず、保留地の引き受けなど、市が負う負担が増やされる危惧がぬぐえません。これだけの、税金をつぎ込む計画なのに、事業がどのように進んでいるのか、どこがつまっているのか、毎年の決算さえ議会や市民に示されていません。

7割もの税金負担で進められている事業ですから、市長は、その収支内容とともに、事業の見通し、市や市民が背負っているリスクをすべて、市民に明らかにする責任があります。いかがでしょうか。うかがいます。

自民公明政権が財界本位で進める「都市再生」は、公共性を重視したものから、投資対象としての再開発へとさらに、大きく変遷しています。

2002年に、都市再生特別措置法、都市計画法が改正されて「都市計画の提案制度」が入れられました。これは自治体が都市計画を考えるだけでなく、開発会社が自ら提案する道を開いたものです。

また、規制緩和をすすめ、指定地域は容積率をアップするという、都市づくりをいっそう市場原理にゆだねる状況を作り出しました。

加えて、不動産証券化によって、投資マネーが国内、国外を問わず儲かるところに集中するようになり、大企業や投資家のための「都市再生」といえます。

梅原市長の掲げる「都市ビジョン」も、市民のためのまちづくりよりも、東北の中枢都市としての機能のための都市づくりを優先させるものです。まさに、投資の対象として、仙台を光らせ、外からの資本を集めてこようとする点で、政府の進める「都市再生」と同じものです。アエルビルの保留床は、アメリカ資本の投資ファンドが買い上げました。市民の財産であり、地域経済の基盤でもある、仙台駅前の中心地、いわば仙台の顔を、海外資本に売り渡していくことになります。このことひとつとっても、政府のすすめる都市再生路線は、仙台の地元経済、地元中小企業、零細業者の経営と営業を守るものでないことは明らかではないでしょうか、うかがいます。

毎年の、都市改造事業関係の支出は、100億円を超えています。このために新たな借金も40億円前後重ねているわけです。

これに加えて、地下鉄東西線への投資があります。総事業費は2735億円です。市が出す補助金・出資金で1217億円。今年度の支出は144億円、来年度も100億円の予定です。地下鉄乗客確保のために、さらなる沿線開発に税金が使われていこうとしています。

こうした開発型、呼び込み型プロジェクトを今後は行わないということが、アエルの残した教訓だったはずです。

片や何十億、何百億というムダづかいを続けている一方で、市民には数万円、数十万円の予算さえ冷たく削り、我慢を強要しています。ある市民センターでは、ホールにある7台のガスファンヒーターのうち、6台が壊れていることが6月にわかりました。新しいものに交換しようにも「予算がない」と言われ、この寒い冬、利用者に申し訳ないと、ホッカイロを配っているという話を聞きました。あまりにもひどい話ではないでしょうか。そもそも、こういった暖房器具は耐用年数が定まっており、計画的にメンテナンスや交換する予算を組まなければなりません。ところが、そういった手当をせず、壊れたらその時に考えるという対応をすれば、利用者に迷惑がかかるのは当たり前です。

冬を迎え、地域の拠点である市民センターで暖も充分とれない、そんな低いレベルの行政サービスを放置すべきではありません。アエルの教訓を生かして、見通しのない開発会社のような仕事はやめ、市民の福祉・暮らしを優先する市政に切り替えるべきです。市長に強く求めて、第一問とします。ご清聴ありがとうございました。

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