昨日の震災対策特別委員会の質疑で、放射線測定について取り上げました。特に小中学校のプールを子どもたちが掃除をする事態をやめさせたいと質疑しましたが、3つのテーマを5分間で質疑する中の1テーマで、十分詰め切れませんでした。
今日は、文章にして市長と教育長あてに要望項目について申し入れしました。
奥山 恵美子 仙台市長 様
青沼 一民 教育長 様
放射線の測定についての要望書
2011.6.2 日本共産党仙台市議団
担当 花木則彰
昨日の特別委員会で、仙台市が自前で10台のシンチレーション式サーベイメータを入手し、来週から測定を始めるとの答弁がありました。測定個所や方法について、検討中とのことですので、改めて測定のあり方について考え方をのべ、具体に要望いたします。
放射線の計測という場合、何を測っているのか、どのくらいのレベルを測るのか、さまざまです。計測の目的を明確にして、適切な測定器を使う必要があります。
モニタリングポストでの空間線量率は、どこかで放射線事故が起きた場合、その仙台での影響を察知するために計測するものです。ビルの屋上など、高い位置で測定しています。今回の事故では、平常値(0.04μ㏜/hほど)の約5倍0.2μ㏜/hを観測しました。その後低下し、現在は0.08μ㏜/hほどと平常値の2倍になっています。
福島第一原発での水素爆発など新たな大量放出がなければ、現在問題となるのは、すでに放出された放射性物質がチリなどに付着し、市内にも降り、地表面などに堆積していることです。高い位置ではなく、地表1mや、50cmでの空間線量率を測定する必要があります。
モニタリングポストの値より当然高い数値が予測されますが、0.1~0.5μ㏜/hほどだとすると、正確な測定にはシンチレーション式サーベイメータが必要です。今回入手する10台は、その性能を有しているはずです。
チリの堆積量は、地域によってはもちろん、同じグラウンドでも場所によってムラが出ます。土の上、アスファルトの上、植え込み、側溝など、一度降った放射性物質が流され やすいかどうかでも差が出ます。他と比べるための測定ではなく、子どもたちが安心して活動できるスペースを確保・確認するための測定として行なうべきです。各学校などで、①グラウンド、②植え込み、③側溝(グラウンドに降った水が流れる先にあるもの)で測定し、特に高い数値(1μ㏜/hほど)を示した場所では、土や泥を取り除いて穴に埋めるなど対策をとることを求めます。
10台の測定器があれば、保育所・幼稚園・小学校・中学校、300ヶ所ほどを来週中に測定できるはずです(1日5ヶ所の測定をした場合、5×10台×6日)。これらの測定ポイントで、事実上市内のほぼ全域の測定となります。新たな放射線物質の降下がモニタリングポストで検出されなければ、この1回の測定で、市内の各地域の放射線レベルは明らかにできます。そのレベルについての、リスク評価を、専門家の意見も入れて正確にわかりやすく市民に説明することが大切です。「安全だ」ではなく、「この程度の危険度だ」という情報こそ市民から信頼されます。
また、グラウンドの土ぼこりを吸い込んだり、プールなどで口に入ったり、衣服や髪の毛、身体についたものが、口に入ったり、という内部被ばくが問題になるため、放射線の強度だけでなく、どんな放射線物質があるのかの測定も求められます。これは、試料を採取して測定機関(東北大学など)に測定を依頼する事柄です。すでに、上水道の水の検査を依頼しているのと同様に、いくつかのポイントで行なうべきです。この際、主に放射性セシウムが検出ターゲットですが、福島で問題となっているようにストロンチウムについてもあるのかないのか、ある場合の量について検査を依頼することが、市民の安心につながります。
昨日も指摘しましたが、学校の屋外プールのたまり水について測定したうえで、子どもたちに掃除をさせない措置を徹底すべきです。5月20日の通知(H23教総健第300号)を取り下げ、直ちに通知を出しなおすことを求めます。この通知のままでは、子どもたちによるプール清掃が実際に行なわれてしまうことが判明しました。(調べた15校中、教職員のみで行なったのはたった3校。あと12校は子どもがやっていました。中でも6校はなんの配慮もされていませんでした。)
保護者からの不安の声が寄せられていなくても、学校自身が、放射線のレベルを認識して、危険度を判断できるようにすべきです。
答弁でも、通知の前半でも、モニタリングと水道水の検査結果から「特段の問題はない」と教育委員会は「判断」を示していますが、これが間違いです。水道水は浄水した後であり、セシウムは水に溶けだしませんからないのが当たり前です。
プールは、事故前から今まで、水の入れ替えを行なっていませんから、降下した放射性物質はそのまま溜まっています。高所のモニタリングポストの値はもちろん、地表面の線量率からも、プールの溜まり水についての評価はできません。また、セシウムが主な放射性物質だとすると、プールの底に沈殿している可能性もあります。水を抜いた後、この部分をブラシなどで掃除するわけですから、水面の測定ではなく、底部からの試料を測定することが求められます。まず、数校のプールの試料を検査に出すことを求めます。
プールの水の放射線量の基準は、飲料水と同じレベルにすべきです。プール掃除後に新しく水道水を入れた場合、当然このレベルより低くなることは明らかです。プール掃除前の溜まり水の底には、基準にたしていなくても相当程度のレベルであると予測されます。検査結果にかかわらず、子どもたちによるプール掃除は行なわせないことを、教育委員会として判断し、急ぎ通知すべきです。また、教職員など大人が行なう場合も、数校で測定した結果を伝え、その危険度がどのくらいのものか知識と認識を持って実行してもらうことが大切です。念のため、長靴をはく、ビニール手袋をする、マスクをするなどの防御をすることも大切だと思います。
つきましては、以下の要望を申し入れます。
1、空間線量率の測定は、すべての保育所・幼稚園・小中高校・特別支援学校など1週間程度で行ない、結果を公表すること。その際、数値のリスク評価をわかりやすく、市民に説明すること。
2、グラウンドの土、屋外プールの底の水を、市内数校で採取し、放射性物質の検査を行なうこと。
3、屋外プールの掃除は、子どもに行なわせないこと。
4、1から3について、早急に検討の上、具体的対応について報告すること。
以上
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