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« 2015年 今年もよろしくお願いします | トップページ | 白票水増し事件 究明と再発防止のため正しい道筋を »

2015/01/08

仙台市青葉区選管による「票水増し」市議会議員協議会で質問しました

 1/8、「衆議院議員選挙・最高裁判所裁判官国民審査における青葉区選挙管理委員会の対応について」議員全員による銀協議会が開かれました。日本共産党市議団からは私が質問に立ちました。

 全国的にも注視されている今回の事件について、少し詳しく記事にしておきます。(当局資料等は、画像をクリックすると拡大され読むことができます。)

 民主主義の根幹とも言える選挙において、白票の水増しという、公正な選挙そのものの破壊ともいうべき重大な問題です。 

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事件の概要は、

2014.12.14執行の衆議院選挙(小選挙区)・最高裁裁判官国民審査で青葉区選管による開票集計時に

①投票者数の集計でミスがあり、実際の票数との「かい離」が生まれた。

②持ち帰り票としての解釈には大きすぎる「かい離」を埋めるために、白票数の水増しが行なわれた。とりわけ国民審査では 白票=信任を意味する有効票のねつ造であり重大

③白票水増しの判断は、小選挙区については課長と係長が行なったと判明しているが、国民審査では不明とされている。別の人間も、同じように白票水増しの判断を行なったとすれば、共通する判断根拠があったと疑われます。

市当局の説明資料は次の通り

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共産党市議団は、上記3点について、それぞれ、原因の究明と、改善策が求められていると考えています。

また、今回は、選挙結果の操作を目的としたものではないと考えるが、操作の意図をもって行われた場合でもチェックし阻止できる改善がなければ、選挙管理業務への信頼は取り戻せないことは明らかです。

白票水増しと言う操作が、市民の選挙権行使、民主主義の根幹としての公正な選挙に及ぼす破壊的影響について思いが至らない状況がどうして生まれたのか、深い解明が必要です。

背景には、公務員、公務労働の重要性について認識・評価されていない問題があります。選挙コストを問題にし、職員の時間外勤務からアルバイトへの切り替え、人員削減。スピードを競わせるなど、単なる集計実務として選挙管理業務を軽んじてきた風潮が仙台市にあったと言えます。

市長を先頭に、公務労働と公務員の責務について、正しく位置づけ、人減らしニセ行革の悪弊を正す必要があります。

今日の議員協議会では、①の投票者数の集計ミスの実際について報告と質疑でほぼ明らかになりました。

最初、ある報道機関から「比例代表選挙の投票者数が、小選挙区選挙より相当少ないのはなぜか」と指摘・問い合わせがあり昨年12/17から調査が始まりました。

まず比例代表選挙の点検が行われましたが、異常はなし。

小選挙区選挙では、下の図のようにミスがあったことが分かりました。

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右ページが各投票所ごとに作成される「投票録」です。これが青葉区開票所には55ヶ所から集められ集計し「確定投票者数」として発表されます。その集計の入力の際に、「一般投票用紙による投票者数」の集計欄に誤って「投票者総数」の読み上げが行われたため、本来84,435となるはずが、85,406となった。それに、点字投票、不在者投票、期日前投票、外国での投票を加えたので、確定投票者数は、118,199人 つまり点字分と不在者投票分が2重に集計されたので実際の投票者数より971票も多くなってしまった。

同様に国民審査も下記の通り、886人多くなった。

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今になってみれば、単純ミスで、ミスを防ぐ手立てはいろいろある。入力の書式を「投票録」と合わせる、入力点検を読み手と入力者を交替して行う、その際はパソコンではなく電卓など手作業で行う、などです。

しかし、実際にはミスが起き、そのミスを見つけられなかった。「確定投票者数」として小選挙区、比例代表、国民審査、順次発表をされました。

開票が進み小選挙区の最終開票結果を報告する段になって、左ページ下にあるように、確定投票者数より投票総数が大きく乖離していることが分かります。票数の集計をやり直しても差は変わりません。課長と係長は、白票(実際には2,198票だった)に968票を上乗せして、持ち帰り票を8として、数合わせをして「開票録」が作られました。

あってはならない、この「不適切な処理」がなぜ行われたのかを解明することが大切な点です。

これまでの選挙でも多くの場合、投票者総数と投票数のズレが数票あります。その場合、「持ち帰り票」であるとしてズレ分を記入して数を合わせるというのが、通例、もしくはマニュアルになっていたのではないか。と指摘しました。ズレは「持ち帰り票」という欄に書き込んで数合わせをする。これがいつものこと、担当者が通常の仕事の流れでやることになっていたことが、要因の一つだと考えます。

たとえ数票であっても、ズレの原因を再度、票についても、投票者数についても点検し、それでも合わない時は、きちんと控えている選挙管理委員に報告し集団的に処理方法を確認すべきだと提案しました。

市選挙管理委員会事務局長は「そのとおり」と答弁しましたが、事務方が選挙管理委員に一つ一つ確認を取って進めることをやっていない実態が明らかです。先輩議員が「なぜこの議員協議会に選挙管理委員長が出席しないのか」と聞き、市長の答弁は「選挙管理委員は非常勤で選挙実務にも精通していないから」というもの。ここにも大きな問題が潜んでいます。選挙管理委員会、教育委員会、人事委員会、農業委員会などは、市当局から独立して運営されるべきですが、実際には市職員である事務局が主導するものになりがちです。これでは、本来の役割がはたせなくなります。

国民審査での白票水増しは、全員信任の有効票のねつ造です。こちらの判断を誰が行ったのか、証言が食い違い、まだ明らかになっていません。別の人が判断したとすると、「持ち帰り票としての処理」と同様に、ズレが大きい場合「白票としての水増し処理」も運用事例集などの形で存在しているのではないか、と調査を求めました。

選挙結果の操作を意図する人物が行った場合でも、チェック・阻止できる改善については、その場合も想定した作業手順を作る決意が語られました。(内容はこれから)

人減らし、公務労働軽視の問題では、指摘はしましたが、時間切れ(会派で5分)で市長に聞くことができませんでした。後に質問した議員への市長の答弁では、「コンプライアンスの原点としての認識が求められている、公務全般に通じるきわめて重い課題」と言っていますが、方向性のわからない答弁です。引き続き、議会としても取り組むことが必要です。

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コメント

こんにちは

今回の件、考えられません。
なんですかこれ、、、、。
問題をあまりに軽視していませんか?
選挙の信頼を崩す行為です。

福島でも問題が起きましたが桁が2桁違います。
福島では選挙管理委員長が謝罪しました。
国民審査も今はかなりの国民が考えて投票しています。
いままでの裁判官の判決がかなり影響しています。

きちんと調査して、事務処理がきちんとできる体制を
整えてもらう必要があります。

過去にも水増し案件は確実にあったと思うが、その調査はしないのか。今回の事案の当事者だけが処分を受けるのは不公平です。徹底追求すべきだ。それをやらないとまたおなじような事が起きること確実ですよ。

mlmlmlmlさん コメントありがとうございます
 「なぜ、白票操作が行われたのか」事実究明が十分に果たされていない原因は、主に市当局が議会の調査に非協力的であったことが大きいが、議会としては地方自治法100条に基づく調査権の発動を行わなかったことも反省すべきです。
 市長が「市による調査は限界」とはやばやと刑事告発し、警察に丸投げ。結局、警察捜査の内容は明らかにされないまま略式命令による処罰が当事者2人に出されただけ。ニセ報告書など隠ぺい工作を区選管事務局長が行ったことも当人の懲戒免職という処分をしただけ。それらの、行為を招いた要因についての事実解明の弱さがあります。
 市民からは、当事者だけに責任を負わせしっぽ切りで幕引きととらえられます。まったく信頼回復にはつながらないと私は思います。
 市長の事件の重大性に関する認識の不足、事実解明に対する後ろ向きの姿勢の表れであり、市議会は明確に批判しなければなりません。
 その上で、これで幕引きとはせず、徹底的な事実解明を議会として求めていくことを表明すべきです。
 6/1に行われた調査特別委員会で、上記の発言を私は行いました。いい加減な幕引きは許しません。

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